オッサンくさい本を読みました。グリコ・森永事件といえば、私が子供の頃の超センセーショナルな事件だったのですが、「いや、この人、ゼッタイ犯人やろ？」と思って長年、気になっていた宮崎学の自伝「突破者」です。京都伏見の土建屋＆やくざの息子の著者。戦後の猥雑とした生活、京都の地域の因縁、など、読んでいて腑に落ちることばかり。危ない仕事、人が嫌がる仕事をせねば暮らせない人もいるのや、無味無臭、表面上デオドランドなお役所仕事でも、未だに政治家は建設業者と癒着して、おっきい工事がしたいんやな、等々。原発、領土問題、基地、結局日本は敗戦から何も変わっていないんだな～、とあらためて感じました。「ワシが世の中を変えたるんや！」的マッチョ思想の政治家が次々と失敗、出たり消えたりする、一方こじんまりとした若者達、ヒーローを期待するより、自分の身は自分で守るしか、ないな・・・とさらに思ったのでした。

先日、宮崎からギャラリーの見学に来てくださった中村真由美さんが、宮崎山形屋で9月26日～10月2日まで個展をされます。宮崎に行くご予定のある方はぜひ。実際作品を見せて頂きましたが、とても華やかで素敵でした。